知っておきたい★ 成人式のまめ知識 ★
2017.08.15[本部]
成人式は、一生に一度の人生で重要な節目。そんな大切な晴れの日ですが、成人式の由来や起源はさっぱり・・。と知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、成人式にまつわるお話をご紹介いたします。
成人式の由来と起源
成人を祝う儀礼は古くからありますが、男子と女子では、異なるといわれております。
男子は、時代劇などでよく出てくる「元服(げんぷく)」に由来します。奈良時代以降、数え歳が12~16歳の男子が衣裳を大人のものに改め、前髪を落とし、髷を結い、冠を被る儀礼をもって、成人とする通過儀礼の一つでした。
また、女子の由来については、「裳着(もぎ)」といい、平安時代から安土桃山時代にかけ、公家を中心に行われた儀式から始まっています。数え歳が12~16歳の女子が、髪を結い、裳(も)という腰から下にまとう大人の衣装を着せるものというで、元服同様、通過儀礼の一つでした。
元服や裳着がなぜ今の成人式になったの?
成人式の由来と起源はわかりましたが、現在行われているような成人式は、一体いつからこのような行事になったのでしょう。
奈良時代以降から行われていた元服という儀式は、時代とともに徐々に一部の地域を除き衰退していくこととなります。そして明治以降になると男性は兵役の義務を課せられるようになります。役につくためには徴兵検査を受ける必要があり、この徴兵検査が大人、すなわち成人の意味を持ち、成人式の役割となりました。
では、終戦後はどうでしょう。もちろん徴兵検査はありません。成人式のきっかけとなった成年を祝う風習、その始まりは、戦後間もない1946年11月に、埼玉県蕨市で実施された「青年祭」からとされています。
「青年祭」は、小学校の校庭にテントを張り、3日間行われ、最初のプログラムとして行われたのが『成年式』。戦後の厳しい社会情勢の中、将来を担う若者達を招き激励しようと企画されました。この『成年式』が徐々に広まっていき、全国的に普及させようと言う運動が起こります。『成年式』が全国的に普及したことを受け、後1948年、日本国政府は「大人になったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝い励ます」という趣旨のもと、”国民の祝日に関する法律”によって、1月15日を『成人の日』として、正式な祝日に制定したのです。
また、かつては毎年1月15日でしたが、現在は祝日法改正(ハッピーマンデー制度)に伴い、2000年より1月の第2月曜に移りました。
祝日は、1月の第2月曜ですが、成人式の日程は様々で、遠方から帰郷する人への配慮から成人の日の前日にあたる日曜日に成人式を行うことが多く、豪雪などの理由もあり、地方によっては1月ではなくお盆に成人式を行うところも見られます。
日程は様々ですが、いずれにしても、未来を担う青年の新しい人生の門出を祝福し、将来の幸せを祈念するために成人式を催されているのです。
成人式の式典の意味は?
式典そのものは大人になったことを自覚して、自ら生き抜こうとする若者を祝い励ますという趣旨なのですが、参加者の意識が「友達同士が久しぶりに会える同窓会」、「振袖やスーツを着て20歳になる若者が集まるイベント」という感じで本来の目的と違ってきているようです。
そのため、成人式のあり方について論議されたり、近年、成人式に出席しない人も増えています。進学や就職のため地元で暮らしていない方は、地元で成人式に出席したいが帰省するにも出費が…だとか、引っ越ししたので知らない人ばかりの成人式にはどうも…、自分の主張として出席しない… と理由はさまざま。
式典への出席は、義務ではありません。しかし、式典の本来の趣旨、つまり大人の自覚を持つ同じ年の方が祝福される式典です。
まだまだ大人の自覚なんて考えたこともない年齢かもしれませが、式典に参加することで、大人の自覚を意識する“キッカケ”になるのではないでしょうか。
成人式は人生で一度きりの行事です。後から後悔するかもしれません。是非、大人となる大切な節目と思って、成人式に参加してみることも考えてみるのも良いかもしれません。
海外でも成人式ってあるの?
日本の成人式のような「成人(大人)」と認められる儀式は海外にもあるのでしょうか?
正解は、海外ではそのような儀式はありません!(アジア圏などの一部の国では、似た儀式が存在しますが、やはり日本とは少し趣旨が違うようです。)
では、他国では日本と同じように二十歳で「成人(大人)」と認められるのでしょうか。
それは、国により「成人(大人)」に対する考え方も異なり、10代中頃で「成人(大人)」だと認める地域や21歳の地域など、各国で様々です。
プエルトリコ、ハイチでは14歳、ネパール、キルギス、スコットランドは16歳、北朝鮮は17歳、インド、中華人民共和国、アメリカ、カナダ、ドイツなど欧米諸国の多数が18歳、韓国、アルジェリア19歳、ニュージーランド、タイ、台湾、モロッコが日本と同じ20歳、インドネシア、エジプト、シンガポール、南アフリカが21歳。こう見てみると日本は遅い方のようです。
文化の違いで考え方がいろいろあるのでしょう。
来年の成人式はいつ?
成人の日は、ハッピーマンデー制度が実施され、1月の第2月曜日、30年度(2018年)の成人の日は、1月8日(月)です。多くの自治体で1月8日に成人式を行うようですが、詳しい日程については、自治体から成人式の案内状が届きますので、確認しましょう。
また、進学や就職で実家を離れている人の場合、住民票のある住所へ案内状が届くことになっています。
住民票を移したので出身地の案内状が届いていないけれど、小中学校の友人たちに会いたいとか、親戚に晴れ姿を見てほしいから出身地の成人式に行きたいという場合もあるかもしれません。
基本的に、案内状がなくても参加することができますので、事前に自治体に問い合わせてみましょう。
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